エンジンを始動するときのセルモーターの音が、なんとなく弱々しく元気がなくなってきました。どうやらウチのラクティスもバッテリー交換の時期が来たようです。購入したディーラーの見積りが高く感じたので、自分で交換してみました。
適合バッテリーを調べる
ラクティスのボンネットを開けてバッテリーを見てみると、天面のラベルに、「アイドリングストップ車用 その他のエコカーにも使用可能」と記載がありました。
また、「20HR 60Ah CCA320A D23(JIS) Panasonic」の記載もあります。
そこで、先ず「20HR 60Ah CCA320A D23(JIS) Panasonic」の表記を元に調べてみたのですが、この表記からだと、どのバッテリーが適合するのかよくわかりません。
Panasonic のWebサイトで「バッテリー適合検索のページ」を見つけたので「ラクティス」で検索すると、ラクティスの一覧表が14行表示されました。
さらに、形式や排気量で絞り込むと表を2行に絞ることができ、新車搭載形式の「Q-55」の文字をクリックすると「caos Q-100」と「circla Q-90」が適合バッテリーとして表示されました。
しかし、この表に記載されている、「年式」という項目の意味が素人の私には理解できず、また、「caos Q-100」でも更に何種類かに分かれているようだったので、自信が持てずにWebサイトのフォームから Panasonic に問い合わせてみました。
すると、現在積まれているバッテリーの形式が「Q-55」であること、
適合バッテリーは以下のものであることを回答いただきました。
バッテリー形式 | Q-100 |
発注品番 | N-Q100/A3 |
また、販売店によって「Q-100」と表記したり、「N-Q100/A3」と表記したりしているケースがあるとの案内もいただきました。
また、アイドリングストップ車用バッテリーの形式の表記は、
アルファベット表記「Q」=サイズ
数字「100」=性能
端子の位置が「L」の場合は表記なしで、「R」の場合のみ表記
というご説明もいただきました。
では、端子の位置の「L」と「R」って、どの方向から見た右と左なの?という疑問が残りますが、Panasonic のWebサイトに掲載されている動画によると、
プラス端子側の短側面(バッテリーの短い方の面)から見たときに、端子が左にあるものが「L」で右にあるものが「R」ということだそうです。
これを間違えて購入してしまうと、取り付けができないそうです。
ウチのラクティスのバッテリーは、プラス側の短側面から見ると、端子が左側なので、「L」という訳です。
でも、「R」のときだけ表記して、「L」のときは表記しない、のではなく、どちらの場合も表記した方が一目瞭然のような気がするのですが・・・
Panasonic サポート様、その節はありがとうございました。
バッテリーの購入(Panasonic N-Q100/A3)
バッテリーはネット通販で購入しました。また、バッテリーを外した際に時計や車の何らかの設定が消えるのを防ぐため、「メモリーキーパー」と呼ばれる機器も購入しました。
宅配便の伝票はメーカーの箱に直貼りで届きました。そのほうが、宅配会社に注意喚起できるという理由からだそうです。
箱に適合バッテリーの記載があります。
バッテリー形式は、「Q-100」ですが、注文品番は、「N-Q100/A3」となっています。
箱から取り出してみました。
「Q-55」は側面が半透明の部材でしたが、こちらは、青い色の部材なので、バッテリー液の液面の高さは外側からでは、わからないです。
バッテリー天面のラベル。
天面にバッテリーの状態を示すインジケーターが付いています。
この数字は、製造年月日でしょうか?
だとすると、ちょうど1ヶ月前のようです。
端子には、キャップが付いています。
こちらは、「CARMATE メモリーキーパーBLACK SA201」です。
これで、バッテリーが外れている間の電気を賄い、車の設定やメモリーの消失を防ぎます。
単4アルカリ乾電池(1.5V)を6本使用する仕様です。
電池は付属していないので、別途購入する必要があります。
本体に電池の向きを示す図があるので、向きを間違えることはないでしょう。
インジケーターランプが3つ。
OBDⅡ(故障診断)コネクタ。
これで、車の「OBDⅡ(故障診断)コネクタ」へ接続します。ウチのラクティスは、運転席の右ひざのあたり、ボンネットを開けるためのノブの左横にありました。
バッテリー交換の準備
バッテリー交換のための準備をします。
車のエンジンを切り、電源(ACC)をOFFにします。
ボンネットを開けて、バッテリーを出し入れできるように、バッテリー上部の部材を外していきます。
防水、防塵のゴムを外側方向へ引っ張り、ゴムの端を外します。
ゴムの穴に樹脂部品の突起部が挿してある構造です。
バッテリー交換後、元に戻すときは、このゴムの穴に樹脂部品の突起部が入るようにします。
矢印で示した2か所の爪をつまんで、樹脂製の部品を外します。
つまむと言うより、押す感じかもしれません。
防水、防塵用のゴムで繋がったまま、樹脂部品を持ち上げて、
向かって左側に折り返すようにします。
これで、バッテリー上部に障害物がなくなり、取り出せるようになりました。
メモリーキーパー(SA201)を接続
アルカリ単4乾電池6本をセットしたメモリーキーパーをラクティスのOBDⅡコネクタに接続します。
ラクティスのOBDⅡコネクタの位置は、運転席の右膝あたりにあります。
ラクティスでは、台形を逆さまにしたような感じで、上側が広くなっています。
なので、当然それに上下の向きを合わせて挿します。
ちょっとピンボケですが、コネクタを挿したところです。
あれ?
インジケーターが1つしか点いてない。
本来なら、左と中央の2つが点灯するはずです。
メモリーキーパーの蓋を開けて、電池の接触の悪い箇所がないか電池を回すなどしてみると、
左のインジケーターも点灯しました。
これをフロントウインドーのすぐ下のダッシュボード上の、バッテリー交換作業中に見える位置に置いて置きます。
SA201の説明書には、その後、「施錠せずに全てのドアを閉じ、約3分経過した後にバッテリー交換作業を行ってください。」との記載があります。
また、「本製品を使用したバッテリー交換作業中はドアを開けないようにしてください。」との記載もあります。
バッテリーを外す
新車時より、約7年と5ヶ月ほど頑張ってくれたバッテリーを外していきます。
外すときは、マイナス側のターミナルから先に外します。
その理由につていは、電気に疎い私の説明より、Google検索等で、「バッテリー交換 なぜマイナスから」等で検索した方がより的確な答えが見つかるかもしれません。
また、Youtube で「バッテリー ショート」等のキーワードで検索すると、実際にバッテリーをショートさせてみた動画がいくつか掲載されていました。
それらの動画を見ればバッテリーをショートさせたらどうなるか、一目瞭然です。ぜひ、見てみてください。
10mmのスパナでナットを緩めます。
ゴム手袋をするのが正しいのはわかっているのですが、カメラの操作が難しいので、やむを得ずです。
端子からターミナルを上方向に持ち上げる感じで外します。
ホームセンターで5個200円で売っていた絶縁キャップを被せます。
これだと、ちょっと下の方が完全に覆いきれていないし、上部も空いているのですが、無いよりはマシかという判断です。
もし、端子の太さや長さが共通規格等で決まっているのであれば、新しいバッテリーに、もう一組、端子キャップが付属しているといいのになぁ・・・などと考えつつ、作業をすすめます。
もうちょっとターミナルを端子から離しておいた方が良かったかもしれません。
バッテリーのマイナス側のターミナルを外すとメモリーキーパーの中央のランプが消えて右端のランプが点灯しました。
これで、単4電池から給電しているということみたいです。
続いてプラス側の端子カバーを持ち上げてターミナルを外します。
外したプラス側のターミナルを軍手で覆い、こちらの端子にも絶縁キャップを被せます。
マイナス、プラス両方のターミナルを外したら、バッテリーを固定している部品を10mmのソケットレンチで外していきます。
奥と手前の2個所のナットを緩めます。
ソケットレンチにジョイントを付けないと上手く回せませんでした。
奥側のナットは完全に外さないと固定金具が取れないみたいです。
固定金具を外したら、バッテリーを傾けないで持ち上げて外します。
バッテリーを外したところです。
上方に障害物が無いので、取り外しが楽です。このへんは、車の設計者の工夫を感じます。
下のトレーが汚れているので、外して掃除します。
新しいバッテリーの取り付け
掃除したトレーを元に戻したら、新しいバッテリーを乗せます。
端子キャップは、まだ、付けたままです。
取っ手が付いたままなので、外していきます。
取っ手の出っ張り部を指でつまんで、下方向へ押すと、取っ手が外れます。
取っ手を外したら、バッテリーを固定していきます。
「J」の字の形の金具をバッテリーの下の金属部にひっかけるようにします。
ちょっとバッテリーの前の方の隙間が狭いので下の方が見づらいのですが、
バッテリートレーの下の金属部材にある、上に窪んだ部分に「J」の字の形の金具をひっかけることで、金具が横方向にも、ずれない構造になっているようです。
固定金具の位置がバッテリーの左右中央になるようにして前と後ろのナットを締めていきます。
バッテリーの角を両手で持って動かしても、グラつかないようにしっかり固定します。
バッテリーがしっかり固定できたら、端子にターミナルを取り付けていくのですが、取り付けるときは、プラス側から先に取り付けます。
プラス側の端子キャップを外して、
覆っていた軍手を外し、プラス側のターミナルを端子に取り付けます。
プラス側のターミナルを取り付けたら、ターミナルカバーを被せます。
続いてマイナス側の端子キャップを外します。
マイナス側のターミナルをマイナス端子に取り付けます。
すると、メモリーキーパーのインジケーターランプが左と中央に切り替わります。
これでバッテリー交換作業は終わりなので、
メモリーキーパーのコネクターの左右の出っ張りを持ってコネクターを外します。
電池を入れたままだとメモリーキーパーの左側のランプが点灯したままなので、後で電池を抜いておきます。
向かって左側に避けていた、バッテリー上方の樹脂部品とゴムを元に戻します。
外した「Q-55」のバッテリーの端子に新しいバッテリーに付いていた端子キャップを被せておきます。
これで、バッテリー交換作業の完了です。
エンジンルームに工具の置忘れなどがないか確認します。
エンジンをかけてみます
運転席に座り、エンジンをかけてみます。
無事エンジンがかかりました。
時計も現在時刻を示しています。
どうやら、うまくいったようです。
Q-100のインジケータ
Q-100はケースの側面が青色なので、バッテリー液の液面の高さが外からは見えません。
その代わりと言っていいのかどうかわかりませんが、天面にインジケータが設けてあります。
バッテリーの状態が良好なときは、青色で、充電不足になると白っぽく、要交換状態になると赤く表示されるようです。
このインジケータの説明書きを見るとバッテリー液が減る状態になったときは、もう既にバッテリーの交換時期がきているいうサインで、補水は、一時しのぎということのようです。
付属の取扱説明書によると、補水時の液面の上限は、補水口の筒の下端ということのようです。
ケースが青色なため、液面の高さが見えないので、それが基準ということのようです。
私は半透明なケースの方が蓋を開けなくても6つに仕切られているうちのどこの液が減っているのかすぐにわかるので、便利なような気がするのですが、青いケースのメリットもきっと何かあるのだろうとは想像するところです。
取り外したバッテリー
取り外したバッテリーの扱いに悩むことがないように、今回は、交換したバッテリーを引き取ってもらえるショップを選びました。
購入時に宅配便での回収を希望していたので、着払いの伝票が同梱されていました。
交換した古いバッテリーを新しいバッテリーが入っていた箱に入れて送ります。
まとめ
予算の関係で、自分で交換して、結果的には安く済みましたが、作業手順を間違えると危険もあります。
また、繰り返しになってしまいますが、自分でバッテリーを交換することができない、あるいは、禁止されている車種もあるようですので、その点も十分確認する必要があります。
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