メールソフトのThunderbirdで署名を入れようとしたのですが、自分が入れたい位置に入らないので何か良い方法がないかと調べたら、ちょうどいいアドオンがありました。
Thunderbirdの署名機能では任意の位置に入れられない
Outlook2010からThunderbirdにメールソフトを乗換えたので署名を入れる方法を調べたら、Outlook2010のように、「好きな位置にカーソルを移動して挿入すること」や「複数の署名を使い分けて任意の位置に挿入すること」ができないようです。
そこで、「Signature Switch」というアドオンをインストールしてみたのですが、こちらは「複数の署名を使い分けて挿入すること」はできるのですが、「好きな位置にカーソルを移動して挿入すること」ができません。
これでは不便なので、さらに調べると「Quicktext」というアドオンが良さそうな感じです。
Quicktextってどんなアドオン?
「Quicktext」はその名から推察できるように「よく使う定型句」を予め登録しておき、プルダウンメニューをクリックすることで、その「よく使う定型句」を任意の位置に簡単に挿入することができるアドオンです。
なので、署名を挿入することはもちろん、よく使う「挨拶文」や「単語」、「名前」、「商品名」など、テキストなら何でもグループ化して登録しておき、簡単にメールに挿入することができます。
Quicktextのインストール
「Quicktext」をMozillaの公式サイトからインスト―ルします。
Thunderbirdの右上の方にある「三」のような形のメニューボタンをクリックして
「アドオン」をクリックします。
すると、またメニューが表示されるので
もう一度、「アドオン」をクリックします。
表示された「アドオンマネージャー」のページで
左側の「おすすめ」を選択して、右側の「すべてのアドオンを見る」をクリックします。
アドオンのページが表示されるので
検索窓に「Quicktext」と入力して検索すると、検索ボックスのすぐ下に「Quicktext」が見つかるので、それをクリックします。
検索結果で表示された「Quicktext」の「+Thunderbridへ追加」のボタンをクリックしすると、右上に「Quicktextを追加しますか?」と確認が表示されるので、
「追加」をクリックします。
すると、「Quicktext」がThunderbridへ追加されました。」と表示されるので、
「今すぐ再起動」をクリックします。
再起動後、インストールされているか確認します。
「アドオンマネージャー」の「拡張機能」をクリックして「Quicktext」が追加されていればインストール完了です。
「メニューバー」を表示している場合は「ツール」をクリックするとメニューに「Quicktext」が追加されているので、それでも確認できます。
インストールできたら、以下の「Quicktextを強制ダウンロードしてインストールする手順」は飛ばしてOKです。
その次の「Quicktextで署名を登録してみます」以降で使い方を簡単に説明しています。
ウチの他のPCにも「Quicktext」をインストールしようとしたら、Mozilla公式サイトに「このアドオンはお使いのバージョンのThunderbirdと互換性がありません。」と記載されていて「+Thunderbirdへ追加」のボタンがクリックできないようになっていました。
2018年1月11日現在、すでに別のPCで「Thunderbirdのバージョン52.5.2」に「Quicktextのバージョン0.9.11.7」をインストールして使っていますが、私の環境では特に不具合は出ていません。
なので私はMozilla公式サイトより、「Quicktextのバージョン0.9.11.7」の「xpi」ファイルを強制ダウンロードしてインストールしました。その手順は「Quicktextを強制ダウンロードしてインストールする手順」に追記しました。だだし、公式サイトに「互換性がない」との記載があるので、環境によっては、不具合が生じる場合があるかもしれません。インストールされる場合は自己責任で行ってください。(もっとも、上手く動作しないときは、アドオンを削除すれば良いだけとは思いますが・・)
その後、新しいバージョンがリリースされ、また「+Thunderbirdへ追加」のボタンが利用できるようになっているようです。
詳しくは、以下のアドオンのホームページで確認するのが一番かと思います。
Quicktextを強制ダウンロードしてインストールする手順
「アドオンマネージャー」の「アドオン入手」を選択して「詳細」ボタンをクリックし、検索窓で「Quicktext」と入力して、検索します。
すると検索結果に「Quicktext」が色が薄くなった状態で表示されます。
マウスポインタを乗せると「このアドオンはお使いのバージョンのThunderbirdとの互換性がありません。」という表示が出ます。
その薄く表示されている「Quicktext」の青い文字をクリックします。
すると「Quicktext」のページが開きます。
このページは以下のThunderbirdの公式サイトからサイト上部の「アドオン」をクリックして検索することで表示することもできます。
https://www.mozilla.org/ja/thunderbird/
「強制ダウンロード」の文字をクリックします。
「ファイルを保存する」を選び、「OK」ボタンをクリックします。
保存先を「ダウンロード」等に指定して「保存」ボタンをクリックします。
Thunderbirdの「アドオンマネージャー」で「拡張機能」を選択します。
歯車のカタチのアイコンをクリックし、表示されたメニューから、「ファイルからアドオンをインストール」をクリックします。
先ほどダウンロードした「quicktext-0.9.11.7-tb.xpi」ファイルを選択し、「開く」をクリックします。
「ソフトウェアのインストール」のダイアログで「今すぐインストール」のボタンをクリックします。
「アドオンマネージャー」の「拡張機能」のページで「今すぐ再起動する」の文字をクリックします。
「Quicktext」がインストールされました。
このインストールの方法は、Mozillaのアドオンの公式サイトに「このアドオンはお使いのバージョンのThunderbirdと互換性がありません。」と表記されていて「+Thunderbirdに追加」のボタンがクリックできないようになっていたため、私が行った手順です。
私の環境では今のところ「Quicktext」の不具合は発生していません。
しかし、自分の環境(Windows 10 Home バージョン 1709)以外は試すことができませんし、公式サイトには「互換性がありません」と表記されているので、もしインストールされる場合は自己責任で行ってください。
Quicktextで署名を登録してみます
Quicktextは前述のとおり、署名に特化したアドオンではないのですが、先ずは署名を登録してみます。
グループを設定します
先ず、「Quicktextの設定」の画面を開きます。
「三」のようなカタチのメニューボタンをクリックして、
表示されたメニューの「アドオン」をクリックします。
すると、アドオンのメニューが表示されるので、
表示されたメニューの「Quicktext」をクリックします。
「メニューバー」を表示している場合は、「ツール」をクリックして、
表示されたメニューから「Quicktext」をクリックしても同様です。
すると「Quicktextの設定」のウィンドウが表示されます。
「グループを追加」のボタンをクリックします。
グループに名前をつけます。
タイトル:の「新しいグループ」となっているところを「署名」に書き換えます。
すると左側の窓枠の中(赤い矢印で示したところ)にも「署名」と表示されます。
次に「保存」のボタンをクリックすると「署名」という名前のグループが設定されます。
この設定された「署名」という名前のグループの中にテンプレートを設定していきます。
テンプレートを設定します
「署名」という名のグループの中にテンプレート(テキスト)を登録していきます。
左側の窓枠の中で「署名」というグループが選択された状態(文字の背景がグレーになっている)で「テンプレートを追加」のボタンをクリックします。
すると、「タイトル:」のテキストボックスに「新しいテンプレート」と表示されるので、それを任意の名前に書き換えます。
ここでは、「(太郎)既定の署名」としました。
左側の窓枠の中にも、つけたタイトルが表示されます。(赤い矢印で示したところです)
次に右側中央の枠の中に署名を入力すればいいのですが、この枠の中に直接入力すると空白スペースがわかりにくいので、体裁を整えるため、空白を表示してくれるテキストエディタを使って署名のテンプレートを作り、それをコピーして貼り付けます。
今回はフリーソフトの「Mery」というテキストエディタで作ります。
多くの人(特に日本語を使う人)に使い易いように配慮、工夫されていて、とても素敵なエディタです。
先ずは飾り罫(かざりけい)を作ります。
全角の「_(アンダーバー)」と半角の「/(スラッシュ)」を入力したら、それらを選択してコピーし、その直後に貼り付けます。
それを10回ほど繰り返すと飾り罫ができます。
必要な項目(名前など)を入力して、上の飾り罫を下にもコピーして出来上がりです。
※メールアドレスやホームページアドレスの直前は半角の空白を入れておいた方がいいかもしれません。(自動でリンク表示されたときに、前の「E-mail:」等と繋がってしまうことがあるので。)
これをコピーして、「Quicktextの設定」の右中央の枠内に貼り付けます。
「保存」ボタンをクリックします。
これでひとつ目の署名が登録されました。
つづいて2つ目の署名を登録してみます。
再び「テンプレートを追加」のボタンをクリックします。
こんどは、ひとつ目のテンプレートから電話番号を削除して氏名とメールアドレスだけの署名を作ってみます。
「タイトル:」を「(太郎)氏名とメールアドレス」にします。
やはり、左側の窓枠の中にもタイトルが追加表示されます。(赤い矢印のところです)
テキストエディタで、ひとつ目の署名から電話番号を削除して体裁を整えます。
これを「Quicktextの設定」の枠内に貼り付けます。
「保存」のボタンをクリックすれば登録完了です。
登録した署名を使ってみます
早速、登録した署名を使ってみます。
メールの「作成」ボタンをクリックして作成ウィンドウを表示します。
先ほど作成した「署名」というグループのボタンが左の方に表示されています。
メールの本文を手入力して・・・
署名を挿入したいところにカーソルを持っていきます。
「署名」のグループボタンをクリックしてプルダウンメニューを表示させ、最初に登録した「(太郎)既定の署名」をクリックします。
先ほどカーソルがあった位置に署名が挿入されます。
2つ目に登録した署名を入れたいときはプルダウンメニューでそれを選択してクリックするだけです。
署名を入れる場所もカーソルを移動するだけでどこにでも入れられます。
また、再びThunderbirdのメニューバーの「ツール」から「Quicktext」をクリックして「Quicktextの設定」を開き、「全般」タブを選択して、
「コンテキストメニューにQuicktextを表示」にチェックを入れて保存ボタンをクリックしておくことで、右クリックで署名(または、他のテキスト)を挿入することも可能です。
なお、メールの本文と署名の堺の印に「–」のようにハイフンをふたつ入れたい、あるいは入れるべき、と思う方はテンプレートを作るときにそれも入れて作れば良いかと思います。
まとめ
Quicktextは署名に限らず、いろいろと自由に使えるので、とても重宝しています。
アドオンのお二人の作者様、ありがとうございます。
Thunderbirdの開発者様、できますればこの機能をThunderbirdに標準で付けていただけるとありがたいのですが・・・。
コメント
Thunderbird 78.0.1にバージョンアップしたら、Quicktextが使えなくなってしまいました。
「ツール」→「アドオン」には存在するのですが、定型文が出せません
対処方法をご存じなら、教えて頂ければ助かります。
タイガー戦車 さん
「Thunderbird 68」系統からの自動更新はまだのようですが「Thunderbird 78.0.1」がリリースされていたんですね。
私は、まだ、「Thunderbird 68.10.0」なので、試していないのですが、「Quicktext」も6月16日に「Version 3.1」がリリースされているようなので、バージョンアップを試してみてるというのはどうでしょうか?
念のため、定型文はテキスト形式等で、バックアップしておいた方が良いかもしれません。
https://addons.thunderbird.net/en-US/thunderbird/addon/quicktext/versions/
「Quicktext」を「Version 3.1」にアップデートしたら、使用可能になりました。トラブル解消しましたこと感謝いたします。
タイガー戦車 さん
それは、良かったですね。
いずれは、自動更新になっていくのだろうと思われますので、私を含め、他の方の参考にもなると思います。
お問い合わせをいただき、ありがとうございました。